VRのVとは
1.はじめに
VRてなあに?と大勢の人に聞けば、おおよそ帰ってくる回答は「仮想空間が実際見たみたいにみえるんでしょ?」である。概ね今の実情を捉えているのだが、あくまでそれは今現在の切り取りで、VR、その先に待つMRの可能性を見通していない。僕自身まだまだ知らないことばかりでアレなのだが、最初に覚えておいていただきたいのは「VRとARは、MRという最終ゴールまでの技術の過程に過ぎないのだ」ということである。
2.VRのV
VRのVは、バーチャルのVである。ではバーチャルとは何か。ロングマンを引いてみよう。辞書には『事実上の、本物同然の』が1番最初にきて次に仮想の、がある。つまり英語的に1番重要な意味は『限りなく本質(vir)に近い』という意味でそこから分化した意味で仮想の、があるわけだ。従って仮想のというとVRがゲームの仮想空間だとかにしか応用できないように感じてしまうが、限りなく本質に近い、と表現すればb2bビジネスの可能性を広げたりだとか、リアリティあるコミュニケーション創造の地平も見えてくるわけである。
3.MRとは
更に言えばVRはMRの一部でしかない。もう、VRがあればゲームがスゴくなる!とか言っていたら全然分からない領域の話である。
今現在現実対バーチャルで言うと『現実世界にバーチャルなものを持ってくる』のがARであり、これはポケモンGOでみなさんおなじみのところである。一方『バーチャルの世界に現実世界の我々が没入する』のがVRであり、バイオハザード7とかが最近のメガタイトルであり有名だ。ではMRとは何か。端的に言えば『現実世界とバーチャルの世界の融合』である。これは実用化例がまだまだ少ないから一般の認知は当分先である。が、SF映画などを見ればホログラムやメガネを通すと空間上に立体映像が浮かぶなどの近未来技術を目にできるだろう。要はアレである。筆者はあれが完全に実現できれば、スマホ時代であった2007〜2017に代わるビッグムーブメントになるに違いなく、また人間の生活様式がガラリと変わると確信している。
問題は、そうしたチャンスを日本が主導できるか、スマホ時代のようにまた海外に主導されるのかであると思うのだ・・・