VRの大予言
1.VR普及の手順
現在色々なHMDが出て大いに賑わうVR市場だが、全くVRと関係のない人々にその話をしてもふーーんと言われるのがオチだ。悲しい。盛り上がっているのはやはりイノベーター理論でいうピラミッドの一番上だけのようである。革新的な技術を皆が当たり前に使う為にすべきことは何なのだろうか。
2.わかりやすく人の役に立つ
昨今VRタイトルの色々なゲームがこれでもかとリリースされている。実際この流れは論理的にも正しい。ソシャゲを見ればわかるように、ソシャゲ全盛期での金の稼ぎ方、普及のさせ方を見れば、つまり前時代をよく勉強した者にとってはこれは間違いない手法だろう。(そもそもVRがエンタメコンテンツ向きだというのはあるが。)そしてソシャゲにも最近はIPを利用したコンテンツが増え、よりソシャゲにおけるイノベーター理論的なピラミッドの下層に向けて拡充が行われているわけだ。
だがスマホを普及させた最大の要因はゲームだけではない。たとえばLINE、FacebookなどのSNSだってそうだし、ナビタイムなどの便利アプリも普及に貢献しただろう。VRを真剣に普及させる為には、やはり日常における『なんてわかりやすくありがたいんだ!』という点を探さなければならない。
3.b2bへの利用
建築業界や特殊な人材育成業界などにはVRは既に参入している。やはり最新技術を使ったb2bビジネスの最大の利点は、その技術の効用さえはっきりしていれば普及させなくてもマネタイズが容易な点だろう。さらに言えば、企業であれ人の集合体なのだから、遠回りとはいえど普及の1手段としても利用可能だろう。願わくば、建築予定の建造物を施工前に内見ができるようにしたり、遠く離れた賃貸物件を家にいながらにして内見できるような、消費者に対して開かれたb2bサービスがより普及を促すかもしれない。
4.SNSという飛び道具
最近VRのSNSを開発し始めた会社があるが、これは普及への飛び道具かもしれない。同社はおそらくアバター文化やバーチャルライブアプリの流行、スカイプなどを統合したものとしてある程度のエビデンスを用意しながらローンチに向けて動いているかもしれないが、やはり博打感が否めないというのが筆者の心境である。海外には日本より普及率が高いことを利用し先行してこうしたSNSは存在するが、イマイチヒットしていない。が、日本は海外よりモバゲータウンを始めとしたアバター文化が根付いている。従ってどうなるかわからないというのが今の時点で言えることだ。
長くなったが、結局のところVRを普及するために各社が動いているのはよくわかる。ある会社は即マネタイズが可能なコンテンツを模索し、ある会社はHMDのプラットフォームを開発しようとしている。日本からVRのデバイスが販売されないのはアレであるが、今後もホットな市場であるのは間違いないのである。