eスポーツとVR
1.eスポーツとは
⑴eスポーツとは競技性が高く、⑵プレイヤーが一人称人格になり、⑶ゲーム内の身体自由度がある程度保障されたゲームであると筆者は考えている。ここにはストリート文化との密接な連関や大会が開催され金銭の流れがあるかも狭義にはあるが、ざっくり言えばこんな感じだろう。
2.VRとのシナジー
上記のeスポーツの特性としての⑵⑶に関して、VRは画期的な進歩を提供できるのは自明である。シナジー効果として他には、実際楽しさを普及する上でVRが提供する視界というのはこれ以上ないとっつきやすいコンテンツ化をゲームに付与し参入者が増加するだろうし、eスポーツの競技性にも、ゲーム内視点が限りなく自身の視覚に近づくことで上昇するだろう。おそらくゲームコンテンツをゲームコンテンツ以上のものとして金脈にするためにはeスポーツという文脈はかなり有効な手法と考えられる。
3.課題
問題はeスポーツそのものがどこまでの裾野を持ちうるものかという問題である。全ての競技性のあるゲームにおいて、プロとアマは運営が放っておくと乖離する傾向がある。この乖離が起こった時、そのカテゴリはニッチすぎる物として孤立化していく。さらに、例えばFPSのようなカテゴリは、まずユーザーがミリタリーが好きというようなハードルを越えなければならないのが辛いところだ(その意味で筆者は某イカが出てくるペイント系FPSは凄い、と戦慄した)。その意味で、この時期のシナジーとしては長期的に裾野が広いカテゴリを狙っていくか、ニッチなカテゴリを単身取りに行くか、という2つの戦略が考えられるかもしれない。